10月19日(土)の第2回ニューマンプラクシス学習会には、37名の方が参加してくださいました。今回は、理論書に基づいて理論の構成要素を理解することを目指して企画されました。理論書は難しいと苦手意識を持ってしまう看護師は少なくありませんが、参加してくださった皆さんは、ニューマン理論をもっと知りたいという強い願いを持っておられ、終始熱気あふれる学習会となりました。
前半は遠藤理事長の講義でした。ニューマン先生の生い立ちや生涯に渡る素晴らしい看護学への貢献、加えてニューマン先生との思い出などを交えてお話し頂き、ニューマン理論誕生の背景を知ると共に、ニューマン先生を身近に感じることができました。そして、ニューマン理論は、博士の人間に対する温かなまなざし、ひたむきに看護を追求する力強さが源泉であることが良く分かりました。ニューマン理論は、全体性のパラダイムに基づいて人間の意味ある出来事と関係性を大切にし、看護師は豊かな環境として目の前のケアを必要とする人のパターン認識を助けます。文章にすると簡単ですが、看護師はケアリングあふれる「豊かな環境」として存在しなければなりません。それはつまり、「あなたを知りたい」と願い、そこに留まることなのだと理解できました。
後半は、少人数のグループに分かれて理論書の第7章を抄読と対話の時間でした。どのグループも、「これはどういう意味かな?」「看護実践に照らすと、こういうことかな?」と頭を寄せ合い、時には「なるほど、そういうことなんだ!」という歓声もあがり、一人ひとりが、ニューマン先生が私たちに伝えてくださる言葉を懸命に理解しようと取り組みました。初めて理論に触れる人から大学院で学んだ人まで、どんな状況にある人も自由に対話をする様子は、ニューマン理論に魅せられた人たちが集まるこの学習会ならではの光景です。
半日という時間でしたが、理論の重要な概念について学んだ意義深い経験となりました。遠藤理事長は、今もなお理論書を読むと新たな気づきがあるのだ、と語っていました。私たちは、幾度も幾度も看護実践や教育に惹きつけながら理論書を読み、またそれを実践に繋ぐことで、理論を発展させていく役割があるのだと思いました。
(文責:松井利江)
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